こんにちは。
不動産営業一筋のあきらです。
不動産会社に約12年間勤め、売買・賃貸仲介、新築戸建販売、賃貸管理、売却査定等、あらゆる業務に携わってきました。1,000人以上にわたるお客様対応や、店長や営業部長として店舗を任されていた経験から、不動産営業のノウハウを皆さまに伝えていけたらと思っています。
不動産売買営業では、預かった物件の売却活動をどれだけ効率的に行うかで営業成績が変わります。
この記事では、売却活動において意識するべきポイントを4点紹介します。「売却で営業成績をもっと伸ばしたい」と考えている営業マンは、この記事を最後まで読んで参考にしてください。
お客様と密なコミュニケーションを取る
1つ目のポイントは、お客様と濃いコミュニケーションを取ることです。
「お客様から売却物件を預かった後は連絡をしない」という営業マンをたくさん見かけます。たしかに、物件を預かって売却活動まで持っていくことが営業マンにとって1つ目のミッションです。しかし、むしろ売却活動を始めた後ほど密に連絡を取らなければ、お客様に「放ったらかしにされている」と思われ、信頼を失ってしまうのです。
たとえば、「今日電話反響が◯件ありました」「室内が汚れていたので掃除しておきました」などと、定期報告とは別にコミュニケーションを取ることで、お客様に安心感を与えられます。
どのようにコミュニケーションを取るのかは、お客様との関係性を見極めた上で検討する必要があり、電話をかける、メールやメッセージを送る、自宅へ訪問するなどが考えられます。
物件がすぐに売れなくても、営業マンからすると「次の媒介契約も更新してくれるだろう」と安直に考えてしまいますが、お客様はそうではありません。お客様は少しでも早く、高く売却することを第一に考えているため、担当者との信頼関係が悪くなると他の不動産会社に乗り換える可能性が高いです。
物件を預かっただけで安心するのではなく、売却活動中にお客様とのコミュニケーションを密に取ることを意識しましょう。
反響を獲得するための写真撮影を意識する
2つ目に意識するのは、写真撮影のクオリティです。近年はインターネット上の物件情報を見て問い合わせるお客様がほとんどのため、反響数を増やすために写真撮影が重要なポイントとなるのです。
写真撮影のクオリティを上げるといって、高級なカメラを買う必要はありません。インターネットに掲載される画像はそれほど大きくないため、スマホのカメラ機能で十分です。
写真撮影で気をつけるポイントは以下のとおりです。
- 室内をできるだけ明るくして撮影する
- 余計なものが映らないようにする
- 物件のストロングポイントを撮影する
- 周辺環境も撮影する
室内の写真は、できるだけ明るい状況で撮影しましょう。撮影時は照明をすべてつけて、カーテンも全開にします。もし室内に照明器具が設置されていない場合は、電球を持参して撮影時だけつけるようにしましょう。電球は一度購入すれば何度も使い回せるのでおすすめです。
さらに「物件のありのままを撮影したい」という理由から、室内の荷物をそのままにして撮影する方がいますがそれは間違いです。お客様は、物件だけの写真を見て内覧するかどうかを判断したいと考えるため、余計なものは映さないように心がけてください。荷物が放置されている場合は、移動させながら撮影すると良いでしょう。
また、物件の良い部分を撮ることも忘れてはいけません。たとえば、物件から見える眺望やリビングの広さ、収納スペースやガレージスペースなど、物件の特徴がわかるように撮影してみてください。さらに、周辺環境を撮影することも重要です。周辺の買い物環境や学校、病院などはもちろん、近くの自然環境や閑静な住宅街の雰囲気も撮影しましょう。
インターネットに掲載している物件情報や物件写真は、自分の代わりに営業してくれるツールです。まずは写真を綺麗に撮って、反響数をできるだけ増やすことを意識することが重要です。
物件を常にきれいに保つ
売却時には、物件をきれいに保つことも意識しなければいけません。内覧するお客様は、物件が汚いとマイナスイメージを持ってしまいます。その場合、物件自体に良いイメージを持っていたとしても購入まで至らないことがあるのです。
物件をきれいに保つためのポイントは次のとおりです。
- 玄関先を綺麗にする
- 水回りを定期的に掃除する
- スリッパを用意する
物件は第一印象が重要です。そのため、玄関先の掃き掃除や水拭きを行うことで、物件全体のイメージもアップします。さらに、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りにも気を配りましょう。水回りは汚れが目立ちやすく、お客様の目に触れやすい場所のため、定期的に水を流すだけでも印象が良くなります。
最後にスリッパをかならず用意して玄関に置いておくこともポイントです。それにより、おもてなしの気持ちを感じることができ、お客様は気持ちよく内覧することができるでしょう。
どれだけ良い物件でも、ホコリが溜まって汚れが目立ってしまっては、良い条件で売却できません。常に物件をきれいに保つことを意識しながら、売却活動を行いましょう。
税金に関する基礎知識を備えておく
売却活動では、税金に関する知識をしっかりと持っておくことが重要です。不動産の売却が初めてのお客様は売却後の税金にまで気が回らないことが多いため、税金の基礎知識や特別控除などの有益な情報を伝えれば、信頼を勝ち取りやすくなります。
たとえば、買い替えのために売却を行う場合、売却時の「3,000万円特別控除」と購入時の「住宅ローン控除」が併用できないことを伝えます。それぞれを利用した場合の節税効果を検証し、どちらを利用するべきかをアドバイスしてみてください。
また、不動産は所有期間によって売却後の譲渡所得税率が変動します。「5年以上」「10年以上」不動産を所有することで税金が安くなるケースがあるので、最適な売却タイミングを提案してみましょう。
注意点は、不動産の特別控除や税率は変わる可能性があることです。最新の税制情報を常にチェックして、適切なアドバイスを伝えられるように意識してください。
まとめ
今回は、売却活動時に意識するべきポイントを4つ紹介しました。
この4点を意識するだけで、売却による売上を伸ばすことができるでしょう。この記事を参考にお客様の信頼を勝ち取り、他の営業マンとの差別化を図りましょう。