こんにちは。
みなさんは、お客様から無理難題を言われて困ったことはありませんか?

不動産営業職にとって、お客様から無理難題ともいえる条件を提示されることは、少なからず発生する問題です。

例えば、「渋谷駅近くに6万円で住みたい」といった、現実的に難しい条件を一歩も譲らないお客さんと向き合うのは、経験が浅い営業担当者にとって特に頭を悩ませる課題ですよね。

しかし、適切な対応を取ることで、双方にとって納得できる結果を導くことが可能になります。

本記事では、不動産営業職として「現実的じゃない条件を譲らないお客さん」への効果的な対応法や対策について、事例を交えながら詳しく解説します。

お客様のニーズを把握する

お客様との会話を通じて、「なぜその条件にこだわるのか?」ということを具体的に聞き出してみましょう。例えば、渋谷にこだわる理由が通勤や通学のアクセスの良さなら、近隣エリアでもその利便性を満たせるかもしれません。

それにより、条件の背景にあるお客様のニーズを把握することで、少しの妥協で得られるメリットを具体的に伝えながら、現実的な提案をすることが可能になります。

トーク例をみてみましょう。

(営業担当者)
「ありがとうございます。まず、渋谷駅にこだわる理由をお伺いしてもよろしいですか?」

(お客様)
「そうですね。職場が渋谷なので、通勤が楽なところがいいんです。それと、やっぱり渋谷って便利じゃないですか。」

(営業担当者)
「なるほど。通勤のしやすさと生活の便利さ、どちらも大切ですよね。ただ、渋谷駅周辺は非常に人気が高く、6万円の物件はかなり難しい状況です。ですが、少しだけ条件を広げてみてはいかがでしょうか。渋谷から電車で10分ほどのエリアにも、通勤や生活に便利な場所がいくつかございますよ。

現実をありのまま伝える

お客様があまりにも非現実的な条件を提示する場合、その背景として、市場価格や地域の実情に対する知識不足が影響していることが考えられます。特に、初めて物件を探す人や、希望エリアの賃貸相場について十分な理解がない人に対しては、「現実」を知ってもらうことが必要です。

現在の市場相場を具体的なデータや物件情報を使い説明しましょう。

例えば、「渋谷駅周辺の家賃相場は、1ルームタイプで15万円前後です」と伝えることで、現実を認識してもらいます。また、同様の物件が他のエリアでどのくらいの価格で提供されているかを比較して示すことも効果的です。

代替案を積極的に提案する

お客様が一つの条件にこだわっている場合でも、柔軟に代替案を提案することで、納得感を得てもらうことができます。

「渋谷駅近くに住みたい」という条件の理由が「通勤時間」ならば、周辺エリアで交通の便が良い場所や、バス・電車の接続が優れている地域を紹介することで、お客様の満足度を高めることが可能です。

例えば、渋谷駅にこだわるお客さんに対して、周辺のエリアを紹介し、それぞれのエリアのメリットを詳しく説明します。こうした代替案を示すことで、お客さんが納得しやすくなる可能性が高まります。

また、「優先順位」の見直しを促すことも有効です。予算を優先するのか、利便性を優先するのか、はたまた部屋の広さや設備を重視するのか、具体的に考えていただきます。同時に、妥協できる点を明確にしてもらうことで、現実的な選択肢を広げることができます。

(営業担当者)
「例えば、渋谷から電車で10分ほどの明大前はいかがでしょうか?ここも人気のエリアで、賃料も渋谷より少し抑えられて、物件も見つけやすいですよ。」

(お客様)
「明大前ですか…。それなら通勤もそこまで不便じゃないかもしれませんね。」

過去の事例をもとに物件探しのアドバイスを行う

プロの立場から、過去の事例をもとに、物件探しのアドバイスを行いましょう。

まだ、自分に実績がない場合は、経験豊富な営業の先輩に尋ねるなどして、お客様にとってより良いプランを提供できるようにしましょう。

過去に同様の条件を出されたケースを紹介し、それがどのように解決されたかを話すことは、お客さんにとって参考になる具体例になります。例えば、「以前にも同じようなご希望を持たれていたお客様が、明大前エリアに住まれて満足された例があります」といった実例を交えて説明すると、説得力が増しますね。

(営業担当者)
「以前、同じように渋谷周辺にこだわっていたお客様がいらっしゃったのですが、結局、明大前に住まれてとても満足されていました。交通の便も良くて、家賃を抑えられることが大きなポイントだったそうです。」

(お客様)
「そうなんですね。それを聞くと、明大前もいいかもしれないですね。少し検討してみます。」

丁寧にお断りする勇気を持つ

あまりにも無理な条件の場合は、丁寧にお断りすることも選択肢の一つです。

「申し訳ありませんが、現状ではご希望の条件に合う物件はご紹介できません」とはっきり伝え、お客さんに現実を受け入れてもらう時間を提供します。この対応をする際も、丁寧さや誠意を忘れないようにしましょう。

今後のフォローとして、条件に近づけるための方法やタイミングを提案することも大切です。例えば、「今後、お客様の条件に見合う物件が見つかったらお知らせします」といった具体的なフォローをすることで、将来の取引に繋げる可能性を残しておきましょう。

長期的な関係構築を目指す

お客様との長期的な関係を築くことを目指しましょう。

条件を譲らない難しいお客様でも、誠実な対応を続けることで信頼関係が築けることがあります。最終的に物件が見つからなくても、あなたの姿勢が評価され、将来的な依頼や紹介に繋がる可能性も十分にあります。

お客様と真摯に向き合い、丁寧に対応することで、少しずつ現実的な視点を持ち、最終的に契約に結びつくことは少なくありません。

まとめ

今回は、お客様から無理難題ともいえる条件を提示された場合の対処法についてお話ししました。いかがでしたか?

不動産営業職として、現実的ではない条件を譲らないお客さんに対しては、冷静かつ丁寧な対応が求められます。お客様のニーズを正確に把握し、信頼される不動産営業を目指してくださいね!

みなさんの参考になれば嬉しいです。お読みいただきありがとうございました。

おすすめの記事