こんにちは。
不動産営業一筋のあきらです。
不動産会社に約12年間勤め、売買・賃貸仲介、新築戸建販売、賃貸管理、売却査定等、あらゆる業務に携わってきました。1,000人以上にわたるお客様対応や、店長や営業部長として店舗を任されていた経験から、不動産営業のノウハウを皆さまに伝えていけたらと思っています。

不動産査定は営業成績をアップさせるための重要な業務です。不動産査定では、お客様との信頼関係の構築が欠かせません。不動産査定の成約率が高くなれば、それに伴い営業成績が向上するでしょう。

この記事では、不動産査定時に意識するべきポイントや、成約に直結する考え方について解説します。不動産査定に自信がない営業マンは、この記事を読んで営業成績アップにつなげてください。

売り込みすぎるとお客様は引いてしまう

まず初めに伝えたいのは、不動産査定時に「売り込む」営業をしてはいけないということです。不動産査定を申し込むお客様は「いくらで売れるのか」「どれくらいの期間で売れるのか」「どの不動産会社に任せれば良いのか」などの不安を抱えています。そのため、お客様の悩みを解決することを第一に考えなければ、不動産査定で成果を上げることができません。

まずはお客様が何に悩んでいて、どのような話を聞きたいのかをコミュニケーションの中で判断しましょう。

次のような悩みを抱えているお客様には、売り込みは逆効果です。

  • 売却価格を決めるための情報が欲しい
  • いつ売り出せば良いのかアドバイスが欲しい
  • うまく買い替えるためにはどうすればいいのか
  • 相続が絡んでいる不動産をどう処分すればいいのか
  • 売却することでどれくらいの税金がかかるのか

お客様に上記の悩みがあるとわかった場合は、まずその不安を取り除くことから始めます。そうすることで、信頼関係を少しずつ構築していくのです。

注意点としては、できるだけ早く不安を取り除く行動を起こすことです。多くのお客様は、複数の不動産会社に査定を依頼しているため、ライバルも同じ動きをしているかもしれません。ライバルより早く質の良い対応で、お客様の信頼を勝ち取りましょう。

一方、不動産について良く知っていて売却価格をすでに決めているお客様の場合は、どの不動産会社に依頼するのかを決める段階にあります。このようなお客様には、どんどん自社のアピールをして売り込むと良いでしょう。

周辺相場とともに「生きた情報」を把握する

2つ目のポイントは、物件周辺の情報をしっかり把握して不動産査定に臨むことです。これは不動産査定において当たり前に意識するべき点ですが、実はおろそかにしている営業マンが多い傾向にあります。

多くの不動産会社では不動産査定のシステムを導入しており、ワンクリックで周辺の相場や参考事例を取得できます。そのため、システムに頼ってしまい「生きた情報」が頭に入っていないケースが多いのです。

不動産査定システムでは知ることができない「生きた情報」とは、主に以下が挙げられます。

  • 競合物件の周辺環境やロケーション
  • 売れ残っている物件の売れない理由
  • 売却価格や売却スピードに影響を与える要素

上記のポイントを押さえておけば、査定対象の物件を見た際に物件価格や販売戦略に関する具体的なアドバイスができるでしょう。

今では、インターネットで不動産の相場や過去の事例が簡単に手に入るため、お客様も事前にチェックしているケースが多いです。商談で主導権を握って話を進めるためにも、周辺相場とともに「生きた情報」を把握しておく必要があります。

結果が伴う販売戦略を提案する

お客様に合わせた販売戦略の提案も、不動産査定において重要なポイントです。お客様が第一に望んでいるのは、物件を「高く」「早く」売却することです。そのため、お客様や物件に合わせた販売戦略を提案することで、信頼関係が構築されていきます。

販売戦略の一例として、次のような提案が考えられます。

  • 若い世代をターゲットにする場合、SNS広告を展開する
  • 高級志向の物件の場合は、新聞折込やポスティングで高所得者層にアプローチする
  • 都心のマンションの場合、オープンルームを開催して多くの人に見学してもらう

さらに、これまでの売却実績を紹介することも営業手法の1つです。似たような物件の売却実績を紹介し「このケースでは◯ヶ月で◯◯万円で売却できました」と伝えることで、説得力が増します。

また販売戦略は顧客層によっても変わります。「人気小学校区なのでファミリー層が多い」「都心の一等地のため高収入の共働き層がメイン」など、エリアの居住者層の把握も忘れないようにしましょう。

このように、結果につながる販売戦略を提案することで、ライバルの不動産会社と差がつき、不動産査定の成功率向上につながります。

不動産以外の知識を活用して信頼関係を構築する

お客様の不安を取り除くためには、専門知識が不可欠です。不動産査定では、不動産に関する知識だけではなく、税金や法律、最新の制度などについても深く知っておかなければいけません。

たとえば、「5,000万円で売却した不動産を1億円で売却すると税金がかかるのか」を聞かれた場合、税金の知識がなければ適切な答えを伝えることができません。しかし「所有期間によって税率が変わります」「相続した際に適用される控除があります」などと答えて、税金が抑えられるタイミングや売却価格を伝えれば、お客様に安心感を与えられるでしょう。

また、買い替え先の資金計画について悩んでいるお客様に住宅ローン控除の最新情報を伝えると、購入意欲の向上につながり買い替えを任せてもらえるきっかけになるかもしれません。

不動産査定では、多角的な知識を持っておく必要があります。お客様からの信頼を獲得できるよう、あらゆる角度からの提案を心がけましょう。

まとめ

この記事では、不動産査定で心がけるべきポイントを紹介しました。不動産査定の成約率は、営業マンにとって重要な数値の1つです。お客様のため、そして営業成績アップのために、ここで紹介したポイントを意識しながら不動産査定に臨みましょう。

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