こんにちは。
不動産営業一筋のあきらです。
不動産会社に約12年間勤め、売買・賃貸仲介、新築戸建販売、賃貸管理、売却査定等、あらゆる業務に携わってきました。1,000人以上にわたるお客様対応や、店長や営業部長として店舗を任されていた経験から、不動産営業のノウハウを皆さまに伝えていけたらと思っています。
売買営業のシーンでは、お客様に住宅ローンを提案する機会が多いでしょう。物件を気に入っていただいても購入できなければ意味がないため、住宅ローンをどれだけうまく提案するかで営業成績が変わると言っても過言ではありません。
今回は、不動産営業が知っておくべき住宅ローンの知識や、身につけ方について解説します。さらなる営業成績アップを目指す方は、最後まで読んで参考にしてください。
金融機関ごとの得意分野を把握する
不動産営業が知っておくべき知識として、金融機関ごとの違いが挙げられます。各金融機関の得意・不得意分野を理解すれば、お客様に合ったプランが提案できるようになり、住宅ローン審査の通過率が向上するでしょう。
金融機関ごとの得意分野には、主に以下が挙げられます。
- 自営業者
- 勤続年数が短い人
- 年収が300万円以下の人
- 契約社員や派遣社員
- 購入物件が築年数50年以上のマンション
金融機関がどの属性に強いのかを知っておくことで、住宅ローンの引き出しが増え、提案できる幅が広がるでしょう。
金融機関の強みを知るためには、少しでも多くの人から情報を収集することが重要です。たとえば、他の営業マンが通した住宅ローン審査の内容を聞いたり、金融機関に直接足を運び担当者から得意分野を聞いたりすることで、少しずつ知識が増えていくでしょう。
「住宅ローンのことならこの人に聞いておけば大丈夫」というポジションになれば、お客様に自信を持って住宅ローンを提案できるようになります。
上乗せできるリフォーム代やつなぎ融資の理解を深める
次のポイントは、住宅ローンに上乗せできるリフォーム代や、土地から新築一戸建てを建てる場合のつなぎ融資について理解を深めることです。これらを理解し、正しく住宅ローンを提案すれば、お客様を取りこぼすことがなくなるでしょう。
たとえば、中古住宅を購入すると同時にリフォームを希望するお客様の場合、リフォーム代も合わせて借りられると提案すれば、購入意欲の向上が期待できます。リフォーム代も住宅ローン金利に合わせて借り入れることで、別途金利が高いリフォームローンを組まずに済むのです。
また、土地から注文住宅を建てるお客様へつなぎ融資や分割融資を提案すれば、土地を自己資金で購入する必要がなくなります。その結果、注文住宅のハードルが低くなり、成約率が高まるでしょう。
これらの知識を深めるためには、金融機関から多くの情報を仕入れることを意識してください。具体的には「このようなお客様にはどのような住宅ローン商品が適用可能ですか?」と担当者に相談します。担当者からすれば、自社の商品をアピールできる機会になるため、快く教えてくれるでしょう。
お客様に合った返済計画を立てる
お客様の中には「物件は気に入っているけど返済が厳しいかもしれない」という不安を抱える方がいます。その際に、お客様に合った返済計画を提案できれば成約率の向上が期待できるでしょう。
金利変動のリスクに不安を感じているお客様には、全期間固定型や固定期間選択型の住宅ローンを提案します。ただし、全期間固定型は金利が高めに設定されているため、家族構成に合わせて固定期間選択型を提案すると良いでしょう。
たとえば、子供が独立するまでの期間は固定金利で支払額を一定にします。子供が独立して教育費が不要になった後に金利が低い変動金利に変更して、繰り上げ返済を行う返済計画などが考えられます。
このように、住宅ローンの金利タイプを交えた返済計画を提案すれば、お客様に安心感を与え成約につなげることができるでしょう。
返済計画を適正に立てる知識を得るためには、ファイナンシャルプランナーの資格勉強を行うと効果的です。ファイナンシャルプランナーの勉強内容には、ライフプランニングの立て方や各種税金、保険や資産運用などの内容が含まれています。不動産営業のシーンでは得られない知識を得ることができるので、不動産営業としてレベルアップしたい方は勉強してみてはいかがでしょうか。
団体信用生命保険の種類を理解する
ほとんどの金融機関では、住宅ローンを組む際に団体信用生命保険に加入しなければいけません。団体信用生命保険にはいくつかの種類が存在するため、それぞれを使い分けることで、お客様に喜んでいただけます。
基本的な団体信用生命保険は、契約者が死亡した場合や高度障害になった場合に残債が免除される内容です。しかし、がん団信や三大疾病保障がついた団体信用生命保険を利用すれば、現在掛けている生命保険を団体信用生命保険に切り替えて、毎月の負担を抑える効果が期待できます。
また、団体信用生命保険は健康状態が悪いと加入できないケースがありますが、ワイド団信を提案することで保険が利用でき、住宅ローン審査を通すことができます。ただし、ワイド団信を取り扱っている金融機関は限られているため、普段からの情報収集で選択肢を持っておくことが重要です。
まとめ
今回は、住宅ローンの提案によって営業成績を向上させるコツを紹介しました。規模が小さい会社では、集客数が少ない分、少しでも多くお客様の住宅ローンを通して成約率を上げることが重要です。
住宅ローンの知識をしっかり身につけ、他に負けない不動産営業を目指しましょう。