魅力的な管理メニューにするために見直すべき2つのポイント

こんにちは。
不動産会社の管理を増やすプロフェッショナルの新井昭光です。

今回は、前回に続き「オーナーにとって魅力的な管理メニュー」について紹介します。

ご存知かもしれませんが、そもそも管理メニューは3つに分類されます。
一つ目は「一般的なメニュー」です。

・家賃の集金と簡単な督促、そしてオーナーへの支払と報告
・トラブルとクレームの処理
・解約の受付と退室立会い、そして敷金の精算
・更新契約の処理(関東と京滋地区のみ)
・入居者募集と入居審査
・その他、契約書類や鍵等の保管

賃貸管理と言えば、上記のリストを指すのが通常です。
これらの業務を、集金した賃料の5%で行うのが全国的な相場でしょう。

二つ目は「建物・設備管理メニュー」です。

・共用部分の日常清掃(週1回か月2回程度)
・設備の法定点検(消防設備、浄化槽、エレベーター等)(専門業者に委託)
・定期巡回点検と報告

入居者に快適に暮らしていただくために(テナント・リテンションといいます)、
そして資産価値を維持するために大切なメニューです。

この料金は、別途設定されることが多いです。
あるいは、この一部を「一般メニューの5%」に含んでいるところもあります。
ここのところは「メニュー戦略」によって異なります。

私のアドバイスは「料金はしっかり頂こう」です。
「価格の安さ」があなたの売り物なら、それもいいでしょう。
でも、あなたに掲げて欲しいのは「オーナーの収益改善に貢献するメニュー」です。

収益改善に貢献するためには高い入居率が必要です。
そのためには、建物・設備管理で手抜きはできません。だから、「安さを売りにする」という考えはオススメしません。

そして、三つ目は「保証メニュー」です。

・家賃の滞納保証
・空室保証
・サブリース

これらのメニューの採用には賛否両論があるでしょう。
あなたが「リスク」を負うことになるからです。

あなたがリスクを負えば、オーナーは「7つのリスク」の一部から解放されます。
リスクを負っても勝てるような力が、あなたに「あるかないか」の問題です。

もしやりたいのであれば、力を蓄えてからチャレンジすれば良いと思います。
オーナーは歓迎するでしょうし、あなたの売上も増えます。

これらのメニュー項目の組み合わせて、
「あなたの賃貸管理メニュー」を作り上げてください。
そして、「見ただけで理解できる」ようなメニュー(パンフレット)に仕上げてください。

管理メニューを見直す時に、ぜひ検討していただきたい項目が二つあります。

この二つは、「無ければ管理が増やせない」というほど必須のものではありませんが、
もしあれば、強力に管理物件の仕入活動を後押ししてくれます。
すぐに取り入れることができないとしても、近いうちに管理メニューに加えられるようにしてください。

その項目とは、

・定期巡回点検 
・保証メニュー  
 
です。

「定期巡回点検報告書」とは、
月に1〜2回建物と設備を点検して、その状況をなるべくリアルに報告するものです。
これが「仕入活動」を後押しする理由は、二つあります。

一つ目は、「定期巡回点検報告」が入居率を高く維持するために必要だからです。

詳しくは次回からの「95%の入居率」シリーズで解説しますが、
空室を防ぐためには、物件の設備や共用部分がいつも整備されてる必要があります。
そして整備できていることを確認するためには、定期的に巡回してオーナーに報告する必要があるのです。

そして二つ目の理由は、この項目が「コスト削減」のために必要なものだからです。

オーナーが負担するコストの中でダントツなのはメンテナンス費用です。
これらはどうしてもかかってしまう宿命的なコストなのですが、そのコストを抑えるためには「予防メンテナンス」が重要になります。
つまり、「故障して最悪な状態になる前に手を打つ」ということです。

予防メンテナンスは、定期的に現場を巡回することによって可能になり、
毎月オーナーに報告しておけば、費用をかけることにも同意してもらえます。

そしてもう一つの項目である保証メニューには、「滞納保証」と「家賃保証(サブリース)」があります。

まず「滞納保証」について。
いまは、多くの管理会社が保証会社と提携しています。
私がいま現場にいても保証会社を使っていると思います。ただし、問題もありますね。

十数年前のリプラスのように倒産したらどうするか?
保証会社といえど、倒産の可能性はあります。連帯保証人のいなくなったオーナーさんは家賃が入らなくなってしまいますよね。

そんなときに管理メニューとして、
「万一の場合は当社が家賃を保証します」というのが「滞納保証」です。
これは、オーナーの「家賃の未回収損失のリスク」をゼロにすることができます。

保証会社は「どこも同じ」ではありません。
倒産のリスクが低いという条件はもちろんですが、「入居審査力」や「督促時の交渉力」など、保証会社によって大きな差があります。

入居審査は厳しすぎると入居率に影響します。
「審査に通るのが申込者の7割程度」という保証会社がありますが、それではマトモに使えないでしょう。

落ちた申込者は「滑り止め専門の保証会社」を用意して、そちらに保証させるという傾向がありますが、そのような申込みを喜んで受ける保証会社って不安になりませんか。

入居審査は「緩すぎる」と“ヒューマングレード”を下げてしまいます。
そうすると、優良な入居者が退去してしまいます。

督促も「厳しすぎる」のは考えものです。
いま家賃が遅れていても、いつか復活して不動産の購入客になるかもしれません。
「家賃を払う気のない不良入居者」には厳格な態度で督促していいですが、「やむを得ない事情の入居者」には、それに適した対応をしてくれる保証会社を選びましょう。
”どこの保証会社と提携するのか”というのは、とても重要な選択です。

オーナーも賃貸管理会社も、「家賃さえ保証してくれればいい」という考えは大きな間違いです。ノウハウのない保証会社を使うと入居率の悪化をもたらします。

もう一つの「家賃保証(サブリース)」は、反対や懸念をされる方も多いと思います。
私も特に勧めているわけではありません。
ただ、95%の入居率を維持できる賃貸管理を目指すべきですから、もし95%が実現できるなら、85%で借り上げて差し上げればいいと思います。あなたの収入は、5%の管理料の2倍になります。
オーナーさんの収益は減るかもしれませんが「安心」が手に入ります。

「家賃保証(サブリース)」は、最終的にメニューとして採用しないにせよ、検討する価値はあります。
十分に検討したうえで「リスクもあるし、オーナーの収益第一に反するので採用しない」という結論にするのと、「よく分からないけど、とにかく(面倒だから)やらない」というのでは、全く違います。

たとえば、検討したうえで「やらない」と決めたとすれば、
新規のオーナーさんから「サブリースをしてもらえないか」と要望されたときに、「当社がなぜサブリースをやらないか」を明確に説明できるでしょう。

以上のように、
「管理メニューの構築」は、オーナーアプローチの基本となる作業です。
なんとなく、とりあえず作るものではありませんね。

オーナーさんに管理の説明に行く前に、あなたの管理メニューを見直してください。
そして、一目でメリットが伝わるような「管理メニュー表」を用意してください。

このコラムの内容を取り入れるだけで、オーナーの期待に応えられる管理メニューが実現できるはずです。

それでは次回は「95%の入居率!? 家賃に見合った価値とは」です。

お楽しみに。

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