こんにちは。
空室対策に頭を悩ませているオーナー様、不動産管理会社の皆様にとって、「問い合わせが増えない」という悩みはつきものです。実は、その原因は、募集資料にあるかもしれません。
募集資料=マイソクとは、物件概要・間取り図・契約情報などをまとめた、1枚ものの募集広告のことです。主に仲介業者が所有し、主に物件を紹介する際の重要なツールです。
しかし、お客様が目にするマイソクは無数にあり、その中で選ばれるのはごく一部。
では、どうすれば物件が目に留まり紹介されるマイソクになるのでしょうか?
今回は、マイソクの魅力を最大限に引き出し、問い合わせ数を劇的に増やすための改善ポイントを解説します。皆さんのご参考にしていただけると嬉しいです。
魅力的なマイソクは“視覚”で魅せる
物件の魅力を最大限に伝えるには、マイソクの「見た目」が重要です。特に写真と間取り図は、第一印象を左右する要素。情報が正確でも、視覚的に伝わらなければ問い合わせにはつながりません。
ここでは、視覚で惹きつけるマイソク作りのコツをご紹介します。
写真が命。第一印象で「住みたい」を引き出す
マイソクを手に取ったとき、最初に目に入るのが物件写真。ここで魅力を感じてもらえなければ、読み進めてもらうことすらありません。ごみが写っていたり、暗く撮られた写真は印象が大きくマイナスになります。
直感で「住みたい」と思わせる写真の例を挙げてみましょう。
- 綺麗に掃除された部屋
- 自然光が差し込むリビング
- 広さが伝わる引きのカット
広角レンズ付きのカメラやプロのカメラマンに依頼すると、撮影の素人感が払拭され、マイソクの印象も良くなります。
間取り図は“読む”のではなく“見る”もの
マイソクの中でも間取り図は、「この部屋でどんな暮らしができるか」を想像させるものです。昔ながらの白黒しか想定されていない図面や、縮尺のずれたものでは、魅力を伝えきれません。
最近は、カラーで家具配置の目安までわかる「インテリア付き間取り図」も注目されています。
わかりやすい間取り図にするためのポイント
- 方位(北)の表示は必須
- バルコニーの位置や広さが分かる
- キッチン、洗面台、収納などの配置がわかりやすい
- 生活動線が想像しやすい
- 「浴室」「クローゼット」の文字だけでなく、イラストをつける
視覚的に分かりやすい間取り図は、仲介業者にも顧客にも好印象を与えます。ご自身で作成された間取り図を確認してみてくださいね。
問い合わせを呼び込むマイソクの改善ポイント
魅力的な写真と間取り図を用意できたら、次は「伝え方」がカギになります。
どんなに良い物件でも、マイソクの構成や情報の載せ方次第で、問い合わせ数は大きく変わります。ここでは、問い合わせを倍増させるために押さえておきたい、マイソク改善の具体的なポイントを解説します。
配置と情報が「見やすい」マイソクにしよう
マイソクには多くの情報を盛り込む必要がありますが、詰め込みすぎは見にくくなってしまいます。目を引く写真と間取りを上部に配置し、その下に順を追って情報を整理していくのが理想的です。
<配置例>
上部:物件名・家賃・アピールポイント(強調色で)
中央:写真・間取り図
下部:所在地・最寄駅・設備情報・空室状況
最下部:仲介業者向け情報(連絡先・広告料など)
見た目が整っていないと、どんなに情報が良くても読まれません。PowerPointなどでも手軽に作ることができますが、「デザイン力に自信がない…」という方は、テンプレートや専用ソフトを活用してみてください。
仲介業者目線の“気配り”で紹介率アップ
マイソクはお客様ではなく、まず仲介業者が見ることもあります。仲介事業者にとっても分かりやすいマイソクになるよう意識しましょう。
- 報酬(AD)や条件の明記 仲介業者が安心して紹介することができる
- 連絡の取りやすい電話番号や担当者の氏名 迅速な連絡を後押しする
- 空室状況の記載 類似物件の紹介にもつながる
また、例えば「角部屋空きあり」「ペット可の別室もあり」など、バリエーションがある物件なら、まとめて記載しておくことで、お客様のニーズに応えることができ、物件の選択肢を広げてもらうことができます。
法律違反にならないために。最低限守るべき3項目
マイソクには法的ルールが存在します。以下の3点は必ず確認しましょう:
- 虚偽・誇大広告の禁止 駅徒歩5分と書いて実際は15分…これはNG
- 取引態様の明示 貸主・代理・媒介など、自身の立場を記載
- 広告開始時期の制限 建築確認等が未取得の物件は事前広告禁止
違反が発覚すると、罰則だけでなく信用失墜にもつながります。法令を確認し、不安があれば専門家にチェックを依頼しましょう。
まとめ
「写真と間取りで魅せる」という視点でマイソクを改善することは、単なる“見た目”の話ではありません。仲介業者の目に留まり、紹介してもらえ、最終的に“住みたい”と思わせる流れを作るための戦略です。
問い合わせが増えないと悩んでいた物件も、マイソクを改善することで一変します。逆に言えば、どれだけ立地や家賃条件が良くても、伝え方が悪ければチャンスを逃してしまいます。
情報を整理し、写真と間取りで魅力を最大化させたマイソクは、まさに“営業の最前線”。今日からでも、手元のマイソクを見直して、改善できるポイントから始めてみましょう。
みなさんの参考になれば嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました。