みなさんこんにちは。
不動産の説明をする際、お客様に見せるための写真撮影をしたご経験がある方も多いと思います。「もう少しココを撮影しておけばよかった」「実物の方がもっといいのに・・」などと感じたことはありませんか?
今回は、不動産の成約率を高めるための、写真撮影のコツについてお話しします。
お客様は不動産を探す際にどのような情報が必要と感じているのか
説明する担当者にとって写真の情報は必要不可欠ですが、お客様はどのような情報が必要だと感じているのでしょうか。
不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)が2023年に行った「不動産情報サイト利用者意識アンケート」を見てみましょう。
(1)不動産情報を調べる際に利用したものは?
出典:不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)2023年不動産情報サイト利用者意識アンケート」
ほとんどの方が、スマートフォンで不動産の情報を調べており、特に、若者世代だけではなく60代以上のシニア世代のスマートフォン利用率が高まっており、世代を問わず、スマートフォンを利用し、情報を検索していることがわかります。
(2)問合せや訪問を行う際に不動産会社を選ぶ時のポイント・気にする点は? またその中で特にポイントとなるものは?
出典:不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)2023年不動産情報サイト利用者意識アンケート」
不動産会社を選ぶ時のポイントは、「写真の点数が多い」がトップ。特にポイントとなる点でも1位となっています。
(3)物件情報を探す際に必要だと思う情報は?(複数回答5つまで、2021年までは回答数に制限なし)
出典:不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)2023年不動産情報サイト利用者意識アンケート
不動産情報サイトで物件を探す際に必要だと思う情報は、「居室/リビングの写真」が全体でトップとなりました。賃貸と売買の場合に細分化すると、売買の場合は物件の外観がトップですが、お客様が必要だと思う情報に大きな違いはなさそうです。
物件を魅力的に見せる、写真撮影6つのコツ
では、実際に写真を撮影するときに何に気をつけたら良いのでしょうか。今回は、スマートフォン、デジタルカメラ、両方で使える撮影のコツを5つご紹介します。
1.グリッド線を表示させて撮る
撮影する際に一番気をつけたいことは、被写体が斜めにならないことです。特に被写体が建物や室内の様子といった構造物の場合、斜めになっていることで違和感があり、不安定な印象を与えてしまいます。そのため、「グリッド線」を画面に表示させることで、水平を保った写真を撮影することができます。また、写真の構図もわかりやすくなり、バランスの良い写真を撮影しやすくなります。
【iPhoneの場合】
「設定」→「カメラ」→「グリッド」をオンにします。
【Androidの場合】
カメラアプリを開く→画面上部の設定アイコンを開く→設定画面「グリッド」を選んでオンにします。(機種によってグリッドの出し方が異なる場合があるため、説明書、サイトなどで確認してください。)
【デジタルカメラの場合】
グリッドガイドを表示できる設定が、セットアップメニュー内に備わっている機種が多いようですが、機種やメーカーによって操作方法が違いますので、説明書や公式サイトなどで確認してください。
2.自然光を利用し明るく撮る
どんなに良い物件でも、写真が暗いと印象が悪くなってしまうため、彩度や露出のバランスを調整し、明るく見せる工夫をしましょう。その場合、フラッシュをつけて撮影すると、光が乱反射し、不自然に見えてしまいますので、自然光を利用することをおすすめします。日中の明るい時間に撮影することで、自然な写真が撮れるのはもちろん、室内にどのくらい日が入るのかを写真で伝えることができます。
3.構図を変えて複数枚撮る
正面からの写真はもちろん大切ですが、正面の写真は奥行きがわかりにくく、部屋の広さが伝わりにくいです。そのため、同じ場所でも構図を変えて撮影しましょう。特に、物件の全体を撮影する場合は、気をつけたいポイントです。また、複数枚撮影することで、商談の際、お客様に説明する材料になります。最近は、オンライン商談も増えていますので、材料は多く持ち合わせていた方がお客様にも安心感を与えることができます。
4.画質や写真のサイズを合わせて撮る
撮影した不動産の写真は、商談で使用するだけではなく、ホームページや広告・チラシ等で使用されることも多いのではないでしょうか。撮影時の画質(解像度)やサイズを合わせておかないと、物件ごとに写真がバラバラで大変見にくかったり、画像が荒くてよく見えなかったりするため、残念な気持ちになります。
一般的には、「画像サイズ : 縦横ともに2000px~4000px以上」「画像解像度 : 300~350dpi以上」に設定しておくと、どんな媒体にでも対応できるとされていますので、設定を確認し、サイズを合わせて撮影しましょう。
5.目線を意識して撮る
部屋を広く見せるために、床スレスレから上向きで撮影したり、天井から下向き撮影したりすると、物件のイメージが伝わりません。そこで過ごす人やお客様の目線を意識し撮影しましょう。日本人の平均身長は男性が171.5cm、女性が157cmですので、150cm〜165cmくらいで撮影をすると、違和感が少なくなり物件のイメージが掴みやすくなり、内見時の「やっぱり違った」という感情を軽減することに繋がります。
6.写真だけではなく動画も撮る
写真をたくさん撮影しておくことももちろん大切ですが、動画があるとさらにお客様にアピールすることができます。玄関からリビングまでの動線、水回りの動線など、人が頻繁に動く場所は、スムーズな「動線」か気になるお客様も多いです。
まとめ
今回は、不動産の成約率を高めるための、写真撮影のコツについてお話ししました。写真の撮影の仕方は、不動産物件を良く見せるだけではなく、お客様との関係性を築く手段にもなります。この記事が、内見や成約率のアップに繋げていただけると嬉しいです。