こんにちは。
不動産営業一筋のあきらです。

不動産会社に約12年間勤め、売買・賃貸仲介、新築戸建販売、賃貸管理、売却査定等、あらゆる業務に携わってきました。1,000人以上にわたるお客様対応や、店長や営業部長として店舗を任されていた経験から、不動産営業のノウハウを皆さまに伝えていけたらと思っています。

「どんなマインドをもって不動産営業の業務を行えばいいのかわからない」「成果を上げている営業マンは何を考えて仕事をしているの?」という不動産営業の声をよく聞きます。

不動産営業の世界では、営業スキルや知識量の多さ、見た目の清潔さなどが注目されがちですが、成果を上げている不動産営業は、実は何よりもマインドを大切にしています。気合や根性論ではなく、どんな考え方をすればお客様のためになるのかを常に考えているのです。

今回は、不動産売買営業のシーンで必要なマインドについて解説します。営業成績で悩んでいる方は、考え方の参考にしてみてください。

まずは自分を買ってもらう

不動産営業の最終目的は、お客様に不動産を購入・売却していただくことですが、物件よりも先に「自分」を買ってもらうことを意識しましょう。自分自身を気に入ってもらえれば、お客様が離れなくなり、必ず自分から物件を購入してくれるでしょう。

お客様との商談の際に、物件の話ばかりして自分を売り込まない不動産営業がいますが、非常にもったいないと感じます。極端な話、物件の話は知識があれば誰でもすることができますし、ある程度慣れてくると思考を停止しても売り込めます。

しかし、自分を売り込むことは違います。

インターネットやSNSが普及し、誰でも不動産情報を把握できるようになったこの時代、他の不動産営業との差別化として自分を買ってもらうことが重要なのです。

たとえば、自分の得意エリアや得意なジャンル、自分の経験をもとに商談を進められれば、自分のカラーを出すことができるでしょう。「新入社員で経験が浅い」「得意分野がない」という不動産営業は、誰よりも一生懸命にお客様に向き合う姿勢を自分のカラーにしてみてはいかがでしょうか。

提案する物件の質や営業スキルも重要ですが、まずはお客様に自分を気に入ってもらい、ファンになってもらうことを意識するのです。

物件を購入するとどうなるのかを考える

お客様に物件を紹介する際は、「物件のここが良い」や「これだけ安い」というポイントよりも「この物件をお客様が購入したらこのような未来が待っている」ということを考えてみてください。そうすることで、お客様の立場になって商談を進められるでしょう。

具体的には、駅へのアクセスが良い物件を紹介する際に「駅からの距離が近いですよ」とだけ紹介するよりも「通勤にかける時間が減るので家族との時間を増やせます」という内容で提案をしたほうが、物件を購入した後の生活がイメージできます。

「今より広い間取りが良い」という希望を持っているお客様には、以下の目的が考えられます。

  • 部屋数を増やして趣味の部屋を作りたい
  • リビングを広くして家族団らんのスペースにしたい
  • 車が好きなので複数台止められる家に住みたい
  • 子どもがたくさん欲しいので部屋数を増やしたい

これらの未来を不動産営業自身が考え、さらにお客様から聞き取ることができれば、お客様が本当に望んでいる物件が見つかるでしょう。

お客様の得になることを提案する

不動産営業で成果を上げるためには、お客様が幸せになれるような営業をすることが重要です。「自分はお客様のために動いている」と考えていても、結果的にそれがお客様のためにならないケースもあるのです。

たとえば、「交通アクセスが良くて相場より安い物件を探してください」という要望を持ったお客様の場合、その物件を探し続けることがお客様のためになるのでしょうか?物件価格は相場により決められるため、相場より安い物件は何かしらの問題が潜んでいる可能性が高いでしょう。

お客様からの希望を額面通りにしか受け取れない不動産営業は、見つかる可能性が低い物件を長期間かけて探し続けます。その結果、物件が見つからずお客様の信頼を失った不動産営業をたくさん見てきました。

本当にお客様の得になることとは、エリアに適した予算をお客様に伝えたり、金利が低い銀行を紹介したりして、現実的な提案を行うことではないでしょうか。お客様に夢を見てもらい、イメージをふくらませることは重要ですが、時には厳しい言葉でお客様に現実を知ってもらう営業も必要だといえます。

優先順位を考える

不動産営業は、多くの知識や情報を身に付けなければ成果を上げることができません。限られた時間の中でさまざまな情報を手に入れるためには、仕事における優先順位を考える必要があります。

たとえば、優先順位を考えずに動いている不動産営業は、すぐに電話しなければいけないクレームより、1週間後の商談で提案する物件の下見を優先してしまうことがあります。これは、不動産営業において、今どの仕事が重要なのかを理解していないことが原因です。

特に不動産営業は、担当エリアの物件確認や契約書類の作成、お客様の訪問や案内など、行うべき業務が多岐にわたります。「朝早くから夜遅くまで仕事をすれば良い」と考える不動産営業もいますが、それでは作業効率が下がり良い結果をもたらすことはできません。

以下は時間を有効活用するための動き方の例です。

  • 物件確認のついでに担当している現場の清掃を行う
  • クリエイティブな仕事に適している午前中にメール作成や商談を入れ、午後から書類作成を行う
  • お客様へのDMを投函する際に、そのエリア周辺にチラシを配布する

業務を単体で考えていては、時間がいくらあっても足りません。今すぐお客様に必要な業務を最優先に考え、それ以外は優先順位を考えながら仕事に臨むといいでしょう。

まとめ

この記事では、不動産売買営業で意識するべきマインドについて解説しました。他の不動産営業と差別化を図り成績を上げたいのであれば、まずお客様に自分を買ってもらいましょう。

また、不動産営業の現場では、お客様のためになると考えているようで逆効果になってしまうケースがあります。お客様としっかり向き合うことで、本当に大事なポイントが理解できるでしょう。

今回紹介したマインドを意識すれば、少数精鋭の営業の中で上位を狙うことができます。お客様のため、そして自分自身のためにも、本記事を参考に業務にあたってみてください。

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