こんにちは。
不動産会社の管理を増やすプロフェッショナルの新井昭光です。
前回、管理物件の入居率を高めるには「物件の価値を高める必要がある」というお話をしました。今回は、その具体的な方法を5つご紹介します。
本記事は前編です。5つのうち3つの方法をご紹介します。
1.サービスの質を上げる
旅館も、レストランも、お客様はサービスを重視します。
世の中で評判のいいお店は、例外なく「サービスの質」が高いはずです。
あなたの店舗でも、お客様へのサービスを重視しているはずですよね。
賃貸物件も同じことですが、ほとんどのオーナーさんは「入居者へサービスする」という発想がありません。
だから、この質を上げるだけで、ライバル物件に差をつけることができます。
具体的には、
・エントランスなどの共用部を清潔にしておく
・外観の「見栄え」に注意を払う
・長く住んだ人が得するルールを実施する
たとえば、
2年ごとに希望の設備を取り付けてあげる
4年住んだら畳を取り換えてあげる
プロのルームクリーニングを入れてあげる などです。
アイディアはいろいろとありますが、
入居者が快適に暮らせるように、サービスの質を上げていきましょう。
これを「テナント・リテンション」といいます。「入居率95%」のためには重要な概念です。
2.入居条件を考える
賃貸物件には、様々な条件が付いています。
これらの条件を、変えたり、緩和するなどして、「入居しやすい」状態にしましょう。
入居に必要な初期費用の条件として、「礼金ゼロ敷金ゼロ」は当たり前になっています。
「1〜3ヶ月間はフリーレント」というのもあるし、「最初はゼロ円で入居できます」とか、
「最初の2ヶ月分の家賃は100円です」という物件もありますね。
家賃を下げたら入居期間中の収入が減ってしまいますが、入居時費用ならその影響は一時的なもので済みます。
その他にも、「年齢制限」「収入による制限」「就労状況による制限」などを、緩和することが可能かどうかも検討材料です。
ただしこの場合は、前回お話しした「ヒューマングレード」との兼ね合いと、提携している「保証会社の審査スキル」も関係してくるので、その辺りも考慮してください。
3.設備の取り換えや追加設置を検討する
いまや「付いているのが当たり前」と言われる設備があります。
正確に言えば、
「あるグレードの家賃を要求するなら、付いてなければ競争にならない」設備があります。
これらはオーナーを説得して付けてもらうべきです。
例として、あるアンケートによると
「エアコン付きなら平均で3,000円の家賃アップまでは容認する」という結果がでています。
(地域によっては、2,000円か1,500円かもしれませんが)
もし3,000円の家賃アップが望めるなら60回払いで18万円まで投資できます。
かなりの設備が付けられるでしょう。
そのときオーナーに、「家賃を3,000円下げるより、月々3,000円の支払いで設備を増やした方がいい」と説得するのです。
どちらも秤のバランスを合わせるには同じ効果ですが、設備を付けた方が、断然いい選択ですよね。要は「説得の仕方」でオーナーの返事は変わるのです。
今回はここまで。
次回は残り2つの方法をご紹介します。
お楽しみに。