こんにちは。
不動産会社の管理を増やすプロフェッショナルの新井昭光です。
ターゲットがしっかり定まり(需要がある)、ライバルとなる物件が少ない(供給が不足している)という状況なら「それだけ」で契約が決まる可能性が高いですよね。
でも、現実はそんなに簡単ではありません。同じレベルのライバルは、他にもあります。
そうなれば、「見せ方」と「貸し方」でライバルに差を付けなければなりません。
同じ商品でも「見せ方」で全然違いますよね。
あるいは「売り方」で売れ行きが桁違いに変わることがあります。
では、どんな「見せ方」や「貸し方」があるのでしょうか?
今回は後編ですので、「見せ方」の4つポイントのうち残りの2つを。
そして、前編ではご紹介していない「貸し方」のお話をします。
お部屋の工夫
「見せ方」の三つ目は、「お部屋の工夫」です。
お客様が部屋に案内されたとき、埃(ほこり)が積もっていたり、かび臭い匂いがしたら、印象を悪くしますね。
そうならないように、定期的な「お部屋の管理」が必要です。
具体的には、空気の入れ替えや、簡単な清掃などです。管理物件の空室は、定期的に見回りをする必要があります。
それから、何も置いていない部屋は「味気ない」ので、照明器具やカーテンなどを設置すると、印象が違います。
テーブルなどの家具を置けば、さらによくなります。
最近では、冷蔵庫やテレビなどの家電を置く例も増えていますね。
これは、分譲マンションのモデルルームが参考になると思います。
これらの方法については、今後のコラムでも詳しく説明しています。
内見の質と回数
四つ目は、「内見の質と回数」です。
あなたは、当然ですが一所懸命にお客様を案内するでしょう。
でも、不動産会社の数は多いのですから一社でできることには限りがありますよね。
そこで、近隣の業者が積極的にお客様を連れてきてくれるように仕向ける必要があります。
ただ案内するのではなく「決めるために積極的に」案内してほしいのです。
近隣の主な客付け業者には図面を配布していると思うのですが、その図面は白黒ではなくカラーで配りましょう。
せっかく間取りや写真を苦労して「見やすく」作ったのに、白黒では台無しですよね。
・・・・ということは、
送る方法は、手渡しか郵送ということになりますね。
特に、客付け力のある業者には「手渡し」で配布すべきです。そして、真剣にお客様に紹介してもらうようお願いしましょう。
客付け業者には本気で案内してもらうことが重要です。同じ案内でも「当て物件」扱いをされてはたまりませんよね。常に「本命」として扱ってもらいたいと思います。
そのためには、オーナーからのバックフィーを渡すことはもちろん、担当者へ報償を出すことも検討してもいいのではないでしょうか。
貸し方
本日、最後にお伝えしたいのは「貸し方」です。
もしあなたが、2泊3日の温泉旅行を計画しているとして、宿泊する温泉旅館の候補が2つに絞り込まれたとします。
どちらも同じような値段で、総合的な魅力も遜色ないように感じます。どちらにするか決めなければなりません。
そのとき、「決めるための要因」が明確ならば、決断がしやすくなりますね。
たとえば、
・今月に限り、夜の食事が、ワンランク上の「最上級コース」になる
・新幹線のグリーン席がセットになっている とか
そんなちょっとした「何か」です。
募集中の物件にも、その「何か」を付け足すのが「貸し方」です。
そのために、家賃の2ヶ月分の「販促費」を、オーナーさんに「ご用意いただいた」とします。
その「2ヶ月分」は、いろいろな「貸し方」を演出することができます。
もっともオーソドックスなのが「2ヶ月間のフリーレント」です。
「最初の2ヶ月間は家賃を無料にします」というものです。
それをアレンジすると、
「最初の2ヶ月は「家賃を100円」にします」 とか
「最初は「ゼロ円」で入居できます」 などの「貸し方」になります。
※仲介手数料や保険料、保証料等をオーナーが負担するのです。
「希望する家具(家賃の2ヶ月相当)をプレゼントします」
「希望する家電(家賃の2ヶ月相当)をプレゼントします」
などの方法も考えられます。
「壁紙を自由に選べます」というのも「貸し方」です。
「家賃の2ヶ月分」という販促費ですが、色々な使い方がありますね。
これを検討するのが「貸し方」です。
他の「貸し方」として、
ペット可 とか
ルームシェア可 とか
入居の条件を緩和したり変更する、という方法もあるでしょう。
ここは、アイディア次第、ということになります。
こちらも今後のコラムでさらに掘り下げて考えます。
お楽しみに。