目先の売上に釣られるな!仲介業者は常に〇〇を考える

トレジャーコンテンツ、店舗仲介スペシャリストの坂本です。

本日は、私が実際に体験したこと「定期借家契約の中途解約」についてお話しします。

出店する飲食店様は、都内を中心に飲食店を展開している企業様です。

出店する時は、もちろん撤退する気で契約を締結する訳では無いので、
契約時はとても強気なんですよね。

内見を済ませ、賃料等の交渉も済ませ、契約書のドラフトを貸主側から頂戴しました。

貸主から出てきた契約書を見ると、中途解約が不可という内容の条文でした。 
※定期建物賃貸借契約とはいえ、中途解約の項目を条文に入れることは可能です。

貸主は、「中途解約が出来る」という条文は絶対に入れたくないという思いで、
さらには、中途解約のペナルティまでをつけたいと。

そのペナルティー内容は、
契約期間の残存期間の家賃を全額支払えば、中途解約に応じるという内容でした。

普通に考えてリスクが高い案件です。
借主側には、「リスクが高いですよ」とお伝えした所、7年間は絶対に営業する試算だから大丈夫だと言うのです。

「出店をする!」と、決断をしたお客様は、本当に強気です。

私はリスクがあることを知りながらも、借主様の強い意思を尊重し、契約を締結しました。

それから4年後、コロナウイルスによる緊急こと態宣言の発令があり、飲食店は大変苦しい状況になりました。このお客様も例外でなく、売上が伸び悩み「撤退したい」ということになりました。

ですが、契約書はガチガチの状態です。最終的には、弁護士案件になりました。

・中途解約が出来るということが条文に無いこと
・ペナルティーもあるということ
を何度もメールや電話で伝えていたので、私が責められることはありませんでしたが、その飲食店様は、とんでもない違約金を払ったとか・・・。

目先の仲介売上だけを見るのではなく、お客様にリスクをお伝えした上で契約を締結することが、自身に降りかかるリスク回避になります。

仲介業者という立場では、常に最悪のことを想定し、しっかりとお客様に契約内容をお伝えすることが重要です。

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