もしいま、新しいスタッフとしてA君が入社したとします。
彼の希望は「営業職」です。彼に何を担当させますか?リーシングスタッフとしての職務でしょうか?
A君を2〜3ヶ月程度の研修期間を経て、デビューさせたとします。
入社して6ヶ月も経てば、80万〜100万円の仲介料を稼いでくれるかもしれません。
会社にとっては「今日食べる飯」として貴重な戦力ですね。
しかし、A君がいくら他社物件を決めて手数料を稼いでも、オーナーは誰も感謝はしてくれません。褒められるのは物元である「他業者」です。
A君は仲介手数料が稼げて喜んでいるかもしれませんが、その売上は「その月だけ」のことで、会社の将来には何も結びつきません。
それを承知した上で、とりあえず今日の飯を確保するしかないとしたら、将来は本当に不安ですよね。
「このままではダメだ」と、誰もが気がついているでしょう。
そうならないためには、スタッフの1〜2人を、「未来への投資」のために活用しなければいけません。
もしA君に「管理物件を増やす職務」を担当させたらどうでしょうか。
最初の6ヶ月は実績がゼロに等しいかもしれません。
しかし次の6ヶ月は、最低でも60室くらいの管理物件を増やしてくるでしょう。
平均6万円の地域なら、月額18万円の管理料をもたらします。(60,000円×5%=3,000円 60室×3,000円=180,000円)
次の1年は少なくとも150室くらいの管理物件を増やしてくるでしょう。
月額45万円の管理料をもたらします。合計で63万円の管理料増ですね。
もちろん、更新料、オーナーバックフィー、リフォーム売上などは含めていません。
3年目には、彼がリーシングで稼ぐ100万円に、彼が取った管理料の月額売上が追い付きます。
かなり控えめに計算したとしてもです。(実際には1年で追いつくと思います)
このように未来への投資をすることで、
会社はずーっと、「今のために」仲介手数料を稼ぎ続けるだけでなく、
会社を未来まで続けていくための将来性のある稼ぎ方ができるようになります。
今回は「新人」で例えて説明をしましたが、
・3人のリーシングスタッフのうち1人を「仕入担当」に
・3人のリーシングスタッフ全員の3分の1のエネルギーを「仕入活動」に
・管理担当も含めた全員の何分の1のエネルギーを「仕入活動」に、
など、いろいろな配分が考えられます。
とにかくまずは、
「何が何でも管理物件を増やそう!」と気持ちを固めてください。
そうすれば、次回からのノウハウが必ず役に立つはずです。
本日はここまで。
次回は、「オーナーの収益を増やす管理メニュー」についてお話しします。